迷魔の廃旅館・痛酷悶絶編 [page1]

















 
 薄暮時の探索となった白倉トンネルを後にした私たちは、同じくU市に位置する某廃旅館へと向かいました。

 その名を出せば、地元の方は当然のこと、心霊好きな方であれば一度は噂を聞いたことがあるであろう有名物件です。

 ある意味、このレポートでその実名を伏せているのも、ここの噂を知っている人に対しては無意味なのかもしれません。

 1996年5月5日、その廃旅館において、新聞でも報道されたというある事件が起こりました。

 “女性2名の失踪事件”

 同日深夜、「肝試しに行こう」と、この廃旅館に向かった彼女たち。

 最後に友人のポケベルに「今、U市にいる」とメッセージを残したまま、12年以上経過した今も消息不明だといいます。

 この廃墟は地元暴力団の管理下にあるとの噂もあり、心霊云々よりも現実的な意味で危険な場所とされています。

 現地では過去にも恐喝や強姦、車上荒らしなどの報告が多くあり、地元警察も注意を呼びかけているということです。

 そんなことからも何らかの事件に巻き込まれてしまった可能性も否めません。

 また、北陸という土地柄「某国に拉致された可能性も・・・」と疑念を抱くのも私だけではないでしょう。

 市とは言っても、市街地から離れた山中の寂しい場所。

 それは、夜になってめっきり交通量の少なくなった県道から少し脇に逸れたところにありました。

 頑丈な赤い柵によって隔離された迷魔の廃旅館。

 「この中でもし人と遭遇したら・・・」

 その場合は、友好的でない人である可能性の方が遥かに高そうに思えます。

 そして私を襲う得体の知れぬ胸騒ぎ・・・・

 数々の不安を気合いで封じ込め、意を決し探索に向かいます。


 探索日:2004年6月12日 20時〜
 探索メンバー:管理人ピフィア、NATS管理人:屋敷サカヱ氏、私kuniの3名




 高く頑丈そうな赤い柵。

 その向こうに建つ廃旅館は、私が想像していたよりも遥かに大きいものです。

 それにしてもどこから入ればいいんでしょう?



 「立入禁止」の表示を私が撮ったものですが・・・・

 その右脇にフラッシュで光った部分が凹凸のイタズラか、顔のように見えます。



 画像左、赤い柵が途切れた部分があります。

 パッと見には雑草が繁茂し、入れるように見えなかったのですが・・・・

 近付いてみると雑草を掻き分けて行けば入れそうです。

 いよいよ迷魔の廃旅館に突入です。



 時折、霧雨が降っているため、判別が難しいですが、いくつかの色付きオーブが認められます。

 偵察に現れたのでしょうか?



 ここが正面玄関だったのでしょう。

 入口は固く閉じられ、ここからは入れそうにありません。



 醜い落書きがいっぱいです。

 「IAN MAIDEN」と書いてあるものもあります。

 メタル好きも来ているようです。



 前の画像の奥を左に曲がったところで、師匠が入口を見つけたようです。

 ん?師匠の顔の左に何か違和感を感じますが・・・・



 師匠の向こうに何者かが横向きに立っているそうです。

 後頭部にいるオーブ状のものは、師匠を監視しているのでしょうか?



 ここが入口です。

 では入ってみましょう。



 右手の一角は受付カウンターのようです。

 ロビーに立つ柱には、暴走族の名称でしょうか?

 「砺波連合」と書かれています。


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